M1943フィールドジャケット
第二次世界大戦中頃43年に登場した野戦ジャケット。44年から支給が開始されたらしい。現在のM65まで続くフィールドジャケットの原型が決定した。ポケットの形状の違いなど細部が異なるタイプが複数ある。朝鮮戦争の時にも支給され、ライナー取り付け用のボタンを付けた改良型がM50フィールドジャケットと命名され旧タイプと共に使用された。
本体に直接スタンプがある。ラベルタグはサイズ用だけがある。
JACKET FIELD M-1943
M65のデザインと基本的には同じ。ファスナーやベルクロはなく、全てボタン式。
襟に風除けのフラップがあるが、この写真の品ではタグと共に外されている。
ラベル横にライナー取り付け用のボタンがあるのがM50フィールドジャケット。
ボタンを外した跡はない。
別の中古品。M43フィールドジャケット。写真にないが、ポケットの内側に製品ラベルがある。スタンプは無い。
襟を立てた時に使う風除けフラップ。立てて襟裏のボタン2箇所に取り付ける。
M1950フィールドジャケットだとこの写真のボタン穴側にもライナー取り付け用のボタンが付いている。
M1950フィールドジャケット
M1943にライナー取り付け用のボタンを付けたM43改良型があり、それがM50として採用された。M43改良型とM50になるとどちらもライナー用ボタンがあり、ラベル以外には見分けはつかないらしい。写真なし。
M51フィールドジャケット
M43,M50とM65をつなぐ間のフィールドジャケット。前合わせがボタンからアルミファスナーになり、金属スナップボタンも付いた。襟の風除けフラップはM43から引き続き採用されている。袖口はボタン式。腰のドローコードはM1943、50の内側から表側に移動している。
フロントはM1943、50のボタンが廃止されてファスナーになった。
M51ジャケット / DSA-1-4518-64-C / LONG-SMALL / 着丈x79cm 肩幅x40cm 袖丈x57cm、胸囲約83.8-94cm、身長約180cm以上
DSA-1なので60年代の63-64年頃? スタンプからラベルに変更されている。
50-60年代米空軍用フィールドジャケット。M51支給開始後にUSAF専用に発注された空軍型フィールドジャケット。
前合わせはボタンでファスナーがなくM51に近いが、襟のフードやポケットはM65に似ている。専用ライナーが取り付けられる。
COAT MAN’S, SATTEN, OG 107
MIL-J-4883C(USAF)
DSA-1-2251-63-C MAR 63
ライナー
LINER JACKET MAN’S
QM(CTM)486-01-2894-C-57
フード収納部はN-3B同様の革つまみ付きファスナー式。ドローコードの基部もN-3Bを髣髴させる。
ライナーの袖は輪になった紐をシェルのボタンに引っ掛けて固定する。
専用ライナー。袖口はニットで防寒性能がM65のライナーより高い。
M65フィールドジャケット初期型(1ST,M65ファーストモデル)
M51フィールドジャケットの後継に65年頃に登場した最初のM65フィールドジャケット。DSA100系のコントラクトナンバーを持つ。肩のショルダーループが無いのが特徴、フードのサイズ調整紐は金属ハトメがついている。袖口はセカンドモデル同様に水かき状のマチがある。
M65ジャケット2ND グレーライニング/DSA100-68-C-1974/ ALPHA INDUSTRIES, INC.
グレライと呼ばれ人気のある希少なタイプ。内側のライナーがグレーの生地。68年のアルファ製。短い期間にだけ製造された。
DSA100-68-C-1974/ ALPHA INDUSTRIES, INC.
襟周りも1STと変わらない。他の2NDほど大きくない気もするが比べたわけではないので不明。
1STになかった肩のショルダーエボレットがここから採用になる
M65ジャケット2ND / DSA 100-68-C-1974 ALPHA INDUSTRIES,INC. / SHORT-SMALL / 胸囲約83.8-94cm, 身長約170cmまで。
M65ジャケットセカンドモデル。1Stで廃止されていたショルダーループが戻っている。3RD以降との違いは、アルミファスナーの採用、左右襟幅が若干大型、袖口には水かきのような生地の薄いマチ部分があり、ベルクロ調整が比較的容易など。後のモデルで廃止されている細部の丁寧な作りが特徴。腰と裾のドローコードは出口部分が補強縫いのタイプと金属ハトメタイプの2種類がある。『タクシードライバー』でロバートデニーロ扮するトラヴィスが着用していたことで知られる。日本での人気も高い。
SCOVILL製のアルミジップ。襟のフードジッパーはつまみが扇型。長方形タイプが通常多い
セカンドモデルの代表的な特徴、水かき状の袖のアジャスター部分
ポケットの内張りが白いタイプ。製造元や年代でこの部分の色は複数タイプがある。
M65ジャケット / DLA100-69-C-0761 APPAREL CORP. OF AMERICA / MEDIUM-REGULAR / 着丈x80cm 肩幅x48cm 袖丈x61cm, 胸囲約94-104cm, 身長約170-180cm
SCOVILLジッパー、つまみ部品が交換されている
腰のドローコードは出口部分が補強縫いのタイプと金属ハトメタイプの2種類がある。これは補強縫いタイプ
アルファインダストリ製M-65フィールドジャケット2NDモデル1969年
サイズ:SMALL-REGULAR
実測:着丈x74cm 、肩幅x43cm、 袖丈(三角カバー含まず)x61cm
ラベル表記適合サイズ
胸囲約83.8-94cm
身長約170-180cm
DSA 100-69-C-0762
COAT MAN’S, FILED, M65
アルミジップ
マチつきの袖口
ラベル欠品アルミジップ2NDモデル空軍払い下げ品。背中と両肩に蛍光素材が張られている。滑走路上で着用したらしい。SCOVILLジッパー。
DSA100-71-C-9246 / MEDIUM-REGULAR / 胸囲約94-104cm, 身長約170-180cm
71年のアルミジップのセカンドタイプだが、袖の水かきマチが廃止されている後期型。
DSA100-71-C-9246
ラベルからM65の表記がなくなっている
同じく71年のアルミファスナーで袖口のマチが廃止されたタイプ。71年予算分から廃止になったと推測される。
DSA100-71-C-0201/SMALL SHORT/SO-SEW製
72年コントラクトナンバーのブラスジップM65フィールドジャケット
ブラスジッパーの採用と袖口の簡略化でこの後90年代までのウッドランド、3CカラーM65まで続く原型が完成したのはこの年度と思われる。
COAT, COLD WEATHER, MAN’S, FILED
DSA100-72-C-1666
ALPHA INDUSTRIES, INC アルファ社製
同じく72年頃?コントラクトラベル欠品。ブラスジップ初期型。ドローコードの出口が補強縫いタイプ。袖のマチ無し。
DSA100-73-C-1019 / MEDIUM-REGULAR / 着丈x75cm 肩幅x45cm 袖丈x62cm, 胸囲約94-104cm, 身長約170-180cm
各ファスナーはブラス製。ドローコードの出口は金属ハトメ
DLA100-81-C-2335 / SMALL-SHORT / 着丈x73cm 肩幅x46cm 袖丈x55cm
DLA100-81-C-2335 / X-SMALL X-SHORT / 着丈x70cm 肩幅x43cm 袖丈x54cm
DLA100-83-C-0547 / SMALL-LONG / 着丈x80cm 肩幅x45cm 袖丈x62cm
DLA100-85-C-0563 / SMALL SHORT / 着丈x72cm 肩幅x46cm 袖丈x57cm
フロントがブラスジッパー、フード収納部がプラスチック
DLA100-87-C-0430 / SMALL-X-SHORT / 着丈x71cm 肩幅x46cm 袖丈x55cm
DLA100-89-C-0435 / SMALL-REGULAR / 着丈x75cm 肩幅x43cm 袖丈x60cm
湾岸戦争で支給されたスリーカラーデザート迷彩タイプ。数年しか製造されていないが、珍しくは無い。
DLA100-89-C-0435 / MEDIUM-REGULAR / 着丈x78cm 肩幅x48cm 袖丈x63cm
DLA100-91-C-0370 / SMALL-REGULAR / 着丈x76cm 肩幅x43cm 袖丈x60cm
DLA100-91-C-0370 / MEDIUM-SHORT / 着丈x74cm 肩幅x47cm 袖丈x59cm
DLA100-91-C-0372 / SMALL-X-SHORT / 着丈x75cm 肩幅x45cm 袖丈x56cm
2000年代の都市型迷彩の通称ACU迷彩タイプ。肩のループと袖口の三角風除けカバーが廃止された。肩と胸周りにパッチ用のベルクロベースが追加されている。
SPM100-06-C-0439 / SMALL-REGULAR / 着丈x79cm 肩幅x47cm 袖丈x61cm
2006年度予算分。SPM100-06-C
M65用ライナー
ACU迷彩採用に合わせて作られたと言われているグレータイプのライナー。2004年度コントラクトナンバー。